一般的に産業用機械・装置カバーとは、工作用機械や装置、分析器などの危険性の高い部分を覆うことにより、作業者の安全を確保することを目的としている製品全般を指します。しかし、実際には産業用機械・装置カバーは覆う機械ごとにさまざまな特性が求められることが多く、工作機械メーカーやその工作機械を実際にご使用されるお客様のご要望に応える必要があります。

具体的には、気密性の高い機械では細かい埃もシャットダウンする防塵力が求められますし、製品の出し入れで開口が必要な場合は防虫カバー対策なども必要となります。

 そのため、設計段階から産業用機械や装置、分析器の用途に合わせたカバー装置の設計が必要であると言えます。

工作用・機械カバー

基礎1 工作用機械・装置とは、マシニングセンターはもちろん旋盤、フライス盤、プレス機械、圧延機械、鍛造機、射出成形機、押出成形機といった工作用機械・装置全般を指します。工作機械・装置は作業員を刃物などの危険物から守るため強度が求められます。また大型のカバーであってもへこみやキズのない美観も必要となります。

分析機器装置カバー

基礎2 分析機器装置とは、研究用に使用される電気化学分析装置や電磁気分析装置、光分析装置、熱分析・熱測定装置と環境測定に使用される大気汚染分析装置や水質汚濁分析装置に分類できます。分析機器は各分析用途によって、装置内をある特定の環境に保つことが求められており、分析機器装置カバーの役割は重要です。

建設機械・農業用機械カバー

基礎3 建設機械・農業用機械カバーとは、建設用トラクタや破砕機、刈取機械や除草機、農業用トラクタなどを指します。使用場所が室内ではなく、雨や風などにさらされる室外であるため、強度はもちろんサビなどを防止する表面処理や塗装の工夫も必要となります。