Before (改善前)

産業用機械・装置カバーの部品に窓などのくり抜き加工は必ずと言っていいほど、よく求められる形状になります。これらのくり抜き形状はタレパンやレーザーなどの加工によって行うのですが、多くの場合、その加工箇所にバリが発生します。角部の面取り指示が入っている場合、角部のバリは取り除くのが非常に難しく品質向上に問題が生じやすいだけでなく、手作業による工数がかかりコストが高くなる要因にもなっています。

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After (改善後)

板金加工のカバー製品におけるくり抜き部の角部のバリは時間をかけても簡単に取れません。そのため、製品の形状や仕様で問題がないようであれば、設計段階でくり抜き形状の部分に角が発生しないように設計します。カバーの角部をR 形状に変更することでバリ取り作業時間の短縮や工具の取替えが不必要になり、加工時間の短縮が可能となります。

POINT(要約)

直線上に発生したバリを取り除くことは難しくはありませんが、90 度にくり抜かれた部分のバリ取りは非常に時間を要し、精度をあげることも難しいです。工作機械カバーを含む産業用機械・装置カバーを設計する際には、設計段階からバリが発生しにくい形状を意識するこ
とで、カバー自体の製作コストを削減することが可能となります。